〈詰め込み飼育はダメ〉
〈飼養密度太高不行〉
以前、ある通販業者が、「オカヤドカリは群れで暮らす生き物なので一度にたくさん飼うのが良い」という情報を流したことがありましたが、まったくのでたらめです。
以前某位業者說過這樣的說話:「陸寄居蟹是群居的生物, 要飼養很多隻才好的」, 完全是胡說八道.
確かに繁殖期の海岸には、多数のオカヤドカリが集まっていることがありますが、それはあくまで「集まり」であって、哺乳類や鳥類、あるいはミツバチなどのような、いわゆる社会性を持った「群れ」とは概念がまったく異なります。
繁殖期間的海岸, 的確會看到很多陸寄居蟹在聚集, 這是是單單的在「結集」, 這和哺乳類, 鳥類, 或者蜜蜂那樣, 持有社會性的「群居」概念是有所不同的.
ただ集まっているだけのオカヤドカリにとって、回りの同類は仲間ではなく、単なる「障害物」、あるいは「食べ物」、良くて「その場限りの交尾相手」にすぎません。
在這結集的陸寄蟹群中, 周邊的同類並不是朋友, 只是單單的「障礙物」, 或者是「食物」, 或者是「交配時的對手」.
そのような生き物を、小さな容器に何十匹も詰め込んで飼育すればどんな事態になるかは、説明するまでもないでしょう。
把這樣的生物, 數十隻放在細小的飼養缸內, 會發生甚麼事都不用詳細去說明吧.
具体的な飼育数としては、45㎝水槽で前甲長10㎜前後の中型個体が2匹、60cm水槽では5匹が限度です。
如果要說具體飼養數量, 45cm的飼養缸可飼養2隻前甲長10mm大小的中型個體, 60cm的飼養缸最多5隻.
Lサイズなどという表示で売られている大型の老成個体なら、さらに飼育できる数は少なくなります。
要飼養業者以L SIZE表示的大型個體, 飼養隻數要更少.
2005年の1月に京都で、とれもろさん(ハートミットクラブ)、caveさん(偏屈の洞窟)、プアマリナさん(Decapodjournal)ら、経験豊富な愛好家の方々と同席させていただく機会があったのですが、「60cm水槽に5匹が限度」というのは、席上皆さんの一致した見解でした。
2005年1月在京都, 和經驗豐富的蟹友(とれもろさん(ハートミットクラブ)、caveさん(偏屈の洞窟)、プアマリナさん(Decapodjournal))一起討論了很多, 大家一致認為「60cm的飼養缸最高上限是5隻」.
〈蓋は必需品〉
〈蓋子是必需品〉
オカヤドカリの飼育容器に蓋は必需品です。
陸寄居蟹的飼養缸必需要有蓋子.
オカヤドカリの歩脚の先端には鋭い爪があって、これを引っ掛けて高いところにも平気で登ります。
陸寄居蟹的爪子尖銳, 可以輕易爬到高處.
さすがにガラス面を垂直に登ることはできませんが、水槽のコーナーを接着しているシリコンや流木などのアクセサリーを利用して簡単に脱走してしまいますので、フタは常にしっかりと閉めておいてください。
雖然牠們不能在玻璃表面上爬, 但可以利用飼養缸角落的玻璃膠或流木等等逃走, 所以要經常把蓋子蓋上.
プラケースには元々しっかりと閉まるフタがついていますので問題はありませんが、水槽の場合は小動物用に別売りされているメッシュの蓋を購入してください。
塑膠飼缸本身蓋子可以關閉所以沒有問題, 但如果使用玻璃缸就請另外購買給小動物的網狀蓋子.
角材などで枠を組んで網などを張った物で充分ですので、自作するのも良いでしょう。
我們自已也可以用一些木材的材質制作框架組合網狀蓋子.
ただし蓋を乗せておくだけでは、簡単に押し上げて外に出てしまいます。
但是注意蓋子完成後不可以簡單地就往外推出去.
我が家でも、以前放幼ケースに収容していた中型のナキオカヤドカリが、重石に乗せたこぶし大の石をものともせず脱走してしまったことがありました。
我家試過, 一隻中型的灰白陸寄居蟹在放在放幼生的缸期間, 把蓋子上的石頭推開而逃走了.
現在、メインの水槽には、水を入れた2リットルのペットボトルを2本乗せていますが、さすがにこれだと、大型のムラサキオカヤドカリでも歯が立たないようです。
現在我在主缸, 放了兩樽注入兩公升水的水樽在蓋子上, 讓大型的紫陸寄居蟹也無法推開.
〈湿度が大切〉
〈濕度很重要〉
蓋にはもうひとつ、温度と湿度を保つという、重要な役割があります。
除了蓋子, 保持溫度和濕度也相當重要.
温度については、保温機器の項で触れますので、ここでは湿度についてのみ述べることにします。
關於溫度, 會在說保溫設施說明, 在這裏先說有關濕度的事情.
当サイトで飼育法を紹介している、ナキオカヤドカリやムラサキオカヤドカリは特に湿気を好む種類ですから、砂上は常に70%の湿度をキープする必要があります。
本網站介紹的飼養方法, 是針對灰白陸寄居蟹和紫陸寄居蟹兩種特別喜歡濕氣的品種, 通常在沙面上的濕度必須維持在70%以上.
夏場は充分に多湿ですから、風通しの良い網蓋で問題ありませんが、エアコンを使用する時には飼育容器にビニールシートや毛布などをかぶせて、容器内の乾燥を防ぐと共に急激に温度が変化しないように注意します。
夏天濕度充足, 用通風的網狀蓋子也沒有問題. 但在開啟冷氣時, 可在蓋子上舖上帆布或毛巾, 防止飼養缸突然變得乾燥, 注意不要讓溫度變化太大.
湿度管理がもっとも大変なのは冬場です。
冬天的濕度管理更加麻煩.
元々湿度が低い気候に加えて、ケージ内をヒーターで加温しますので、通気性の良いメッシュの蓋だと、たちまち乾燥してしまいます。
原本冬天溫度己經低, 加上用熱毯保溫, 如果使用通氣性好的網狀蓋子, 飼養缸內很快會變得乾燥.
これを防ぐために、冬場はできるだけ容器の気密性を高める工夫が必要になります。
為了防止這情況, 冬天時候要花點工夫把飼養變得密封性高一點.
ガラス板やアクリル板を用意できるのであれば、それに交換すれば良いのですが、充分な厚みのアクリル板は結構高価ですし、ガラス板は割れやすく扱いが大変です。
我們可以準備玻璃板或阿加力膠板, 這兩種東西可以交替使用也不錯, 因為有一定厚度的阿加力膠價錢貴, 而玻璃板則容易破碎.
手軽なのはメッシュのフタにビニールやラップを貼り付ける方法ですが、保湿に関してならそれで充分な効果が得られるはずです。
較容易的方法可以是在網狀蓋子上貼一層膠膜(保鮮紙), 單單用來保濕的話效果也可以的.
ケージ内の蒸れを嫌う愛好家もいますが、乾燥した内陸に棲む外国産の種類ならともかく、国産のナキオカヤドカリ、ムラサキオカヤドカリに限って言えば、通気をよくして乾燥させてしまうより、少々蒸れ気味でも保湿を優先した方が良い結果が得られます。
有些飼養者不喜歡飼養缸內充滿蒸氣, 這可能是限於國外產, 在內陸棲身的品種. 就日本產的灰白陸寄居蟹, 紫陸寄居蟹而言, 比起通氣性高容易造成乾燥, 我會選擇有少少蒸氣, 以保濕為優先.
ただし、飼育容器の中は常に清潔にするように心掛けてください。
但請注意一定要保持飼養缸內清潔.
高温多湿の容器内では食べ残しやフンはすぐに腐ってアンモニアなど有害なガスを発生させます。
在高溫多濕的飼養內, 殘留下來的食物容易腐壞, 因而產生阿摩尼亞等有害的氣體.
オカヤドカリは鰓や腹部を濡らすことによって水に溶け込んだ酸素を取り込みます。
陸寄居蟹為了濕潤鰓和腹部, 會吸收水中的氧氣.
容器内に有害なガスが多くなると、鰓や腹部にためた水に溶け込んで呼吸障害を引き起こ。
如果飼養缸內含有有害的氣體, 會使陸寄居蟹在呼吸時有困難, 造成危險.
一日一度は換気も兼ねて、容器内の食べ残しやフンを取り除くよう習慣付けてください。
請習慣每天換一換氣, 把飼養缸的殘餘食物拿走.
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