〈オカヤドカリは観賞用の生き物ではない 〉
〈陸寄居蟹不是觀賞用的生物〉
販売業者のサイトを見ると、4面ガラスの小型キューブ水槽や金魚鉢のようなガラス容器が、オカヤドカリ用飼育容器として紹介されていますが、「臆病で神経質な物陰に潜む生き物」を飼育するのに、このような容器が適切かどうかは考えるまでもないでしょう。
看販賣者的網站, 都會介紹4面玻璃的小型飼養缸或金魚用的魚缸作為陸寄居蟹的飼養缸, 但牠們是「膽小, 神經質, 喜歡陰暗的生物」, 販賣者應該沒有考慮過這樣的飼養缸是否適合吧.
常に四方からのストレスにさらされる環境で、「臆病で神経質な物陰に潜む生き物」が長生きできるはずがありません。
通常從四方八面也感到壓力的環境下, 「膽小, 神經質, 喜歡陰暗的生物」的壽命不會很長.
繰り返し言いますが、オカヤドカリは陰性の強い生き物です。
再重新說一次, 陸寄居蟹是喜歡陰暗的生物.
あくまで静かに観察することを楽しむべき飼育動物であって、けっして観賞に適した生き物ではありません。
飼養牠們應該要享受安靜地去觀察這過程, 牠們並不是適合觀賞的生物.
**(不知道網主"觀賞"的定義是如何, 推測網主"觀賞"應該是會經常拿出來觀看的意思)
生き物の持つ本来の習性を無視し、インテリアや玩具として扱う行為に当ブログは強く反対します。
本部落格是強烈反對無視生物本來的習情, 把牠們當作飾物或玩具這種行為.
〈シェルターとしての条件〉
〈隱蔽物的條件〉
では具体的にはどのようなシェルターを用意すればいいのでしょうか?
那具體上我們要準備怎樣的隱蔽物?
それにはまず、シェルターとして必要な条件を考えてみる必要があります。
首先, 隱蔽物必需有考慮以下條件.
①適切な大きさ
①適當大小
シェルターは飼育個体やケージのサイズに合わせて適切な大きさの物を設置してください。
請放置適合飼養個體大小和飼養缸的尺寸大小的隱蔽物
小さすぎて入れないのでは意味がありませんし、大きすぎると落ちつきません。
如果隱蔽物太細, 個體不能進入便沒有意思, 太大則沒有安定感.
②安定したもの
②穩定性
オカヤドカリは意外と力が強く、軽いものなら簡単に倒してしまいます。
陸寄居蟹意外地力量很大, 太輕的東西會很容易被推翻.
あまり重過ぎるのも危険ですが、ある程度の重さがあるほうが安定します。
雖然太重的話也會很危險, 但也要有一定重量才穩固.
③安全なもの
③安全性
オカヤドカリは化学物質に弱く、気密性の高い飼育容器内では致命的なダメージを受けることがあります。
陸寄居蟹不能抵受化學物質, 在密封性高的飼養缸會造成致命的傷害.
有害物質が溶け出したり、揮発したりする危険のある物は使用しないでください。
不要使用有害物質會溶化出來, 揮發出的的危險物品.
④外部からの刺激を遮断できるもの
④能阻隔由外部刺激
当然のことですが、光を遮断して内部を暗くできなければシェルターとしての意味がありません。
這是理所當然的事, 如果隱蔽物不能把光線阻隔, 不能使內部變暗, 是沒有意思的.
また、ヒーターから出る余剰な輻射熱を避けるという目的もあります。
還有, 隱蔽物也可以讓牠們躲避保暖設施多餘的熱力.
自然界で太陽熱を避けて乾燥を防ぐのと同じことです。
這和野外避免太陽的熱力, 防止乾燥作用一樣.
〈身近なもので工夫しよう〉
〈可以找身邊的東西做隱蔽物〉
これらの条件を満たすものとして、まず挙げられるのは植木鉢です。
滿足到上述等條件, 舉例有花盆.
ザリガニや爬虫両生類飼育のシェルターとしてもよく利用されています。
飼養螯蝦或爬蟲兩棲類都會經常使用花盆(網主說的是素燒製花盆)作隱蔽物.
吸水性の高い素焼き鉢は、脱皮直後の個体には危険だという指摘もあるようですが、ナキオカヤドカリやムラサキオカヤドカリは、通常砂の中に巣穴を掘って脱皮をしますので、脱皮直後の個体がシェルターに触れるという状況は、脱皮そのものに問題があるといえます。
素燒製花盆吸水性能高, 雖然有些人會指出這對剛脫皮後的個體造成危險, 但灰白陸寄居蟹或紫陸寄居蟹通常會在沙中挖掘洞穴來脫皮, 剛脫皮後的個體可以觸碰到隱蔽物這個狀況, 這可說是脫皮中出現問題.
(**因為網主開宗明義已說飼養方法是適用於灰白陸寄居蟹和紫陸寄居蟹, 所以網主的個體脫皮全都在沙底進行. 而其他品種, 較大型的個體是有機會在洞穴等隱蔽物內脫皮)
もっとも、わざわざ素焼き鉢を選ばなくても、シェルターとして利用するのなら、普及タイプのダオン鉢で充分です。
即使不選擇素燒製花盆, 也可以利用普通的駄溫盆作為隱蔽物.
また、流木や石サンゴの骨格などの自然物を組み合わせると落ち着いた感じのビバリウムになりますし、木切れや陶土などで自作してみるのも楽しいかと思います。
還有, 利用流木和珊瑚石等自然物品組合而成的模疑生態環境也可給牠們安定的感覺, 我覺得自行挑選木頭, 利用陶土來製作隱蔽物也會很有趣.
最低限の必要条件を満たしていれば、あとは飼い主のセンス次第ですから、いろいろと工夫してみてください。
如果要滿足最低的條件, 之後就要靠飼養者的眼光, 請大家好好下點功夫.
※自作する場合、接着剤で板を貼り合わせた合板は避けてください。
※如果自行製作, 請避免使用接著劑合成物料.
シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒトなどの有害性はご存知の事と思います。
気密性の高いケージ内で、このような化学物質が揮発すれば生体に深刻な影響を与えかねません。
我覺得大家應該知道甲醛等有害物是引發病態建築物症候群(Sick House Syndrome)的原因. 在密封性高的飼養缸內, 如果這種化學物質揮發, 可能會對生物造成嚴重的影響.
またスギやヒノキなどの針葉樹も注意が必要です。
還有要注意衫樹或柏樹等針葉樹.
針葉樹独特の香り成分は総称してフィトンチッドと呼ばれていますが、これは針葉樹が昆虫や細菌から身を守るために、揮発させている物質です。
針葉樹散發的香氣通稱芬多精, 這是針葉樹防御昆蟲或細菌而分秘出來的物質.
人間にはリラクゼーション効果が認められていますが、小さな生き物には危険です。
芬多精對人類有鎮定情緒的效果, 但對細小生物有危險.
また、ケージ内に金属イオンを持ち込む危険性が指摘されていますので、工作は面倒になりますが、釘などは使用しないほうが安心です。
還有, 有指出如果把金屬離子帶進飼養缸內會有危險, 請不要使用釘等東西.
〈「石の下」のススメ〉
〈推薦「石之下」〉
ここまでシェルターを「部屋」という概念で考えてきましたが、生息地でオカヤドカリを観察していると、石の下などの隙間を掘り広げて無理やり潜り込んでいることがあります。
這裏雖然說的概念是把隱蔽物作為「房間」, 但觀察野外的陸寄居蟹, 牠們會在石頭之下的挖掘, 強行潛入空隙.
これは部屋というより「布団」の概念に近いと思います。
比起洞穴, 這行為比較接近「被褥」的概念.
飼育下でもレンガなどを組んで「石の下」を演出してやると、自分で穴を掘ってシェルターを作ります。
在飼養下可以用磚頭來組合「石之下」, 讓牠們能自行掘挖洞穴製作隱蔽物.
この「石の下シェルター」は、そのまま脱皮場所にもなりますので、たいへんに機能的です。
這個「石之下隱蔽物」可作為脫皮的地方, 十分有用.
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〈登り木〉
〈攀爬木〉
オカヤドカリは歩脚の先端にある鋭い爪を利用して、岩や低木などによく登ります。
陸寄居蟹會利用胸足指節尖鋭的爪子, 攀爬岩石和灌木等等.
管理人の観察では、気圧が低くなると高い所へ登ることが多いようです。
據我自已的觀察, 當氣壓變低時牠們會經常爬去較高的地方.
飼育下においても流木などを利用してレイアウトを組んでやると、立体的な行動を楽しめるでしょう。
飼養下利用流木等堆砌佈置, 可以造出立體空間.
また、何本かを組み合わせて物陰を作れば、シェルターとしての機能を持たすこともできます。
還有, 用幾根梳木組合製作暗陰地方, 也可以當作隱蔽物.
〈流木〉
〈流木〉
オカヤドカリの登り木として、もっとも良く使われるのが流木です。
作為陸寄居蟹的攀爬木, 最常用的是流木.
長時間波に揉まれて真っ白になった物がおすすめです。
(到海邊尋找時)可以找些長時間被海浪沖擦而變成白色的流木.
〈生木〉
〈野外的木材〉
身近で手に入る剪定屑なども、登り木として利用できます。
如果家附近找到被剪斷的樹枝, 也可作為攀爬木.
ただし、オカヤドカリは木の皮を剥いで食べることがありますので、殺虫剤などの危険のないものを選んでください。
但是, 陸寄居蟹會啃食樹皮, 所以請選擇沒有殺蟲劑的.
公園などは定期的に薬剤散布をすることが多いので注意が必要です。
要注意公園會定散噴潵發殺蟲劑.
捨てられている木の枝には虫が入っていることがありますので、気になるのなら、使用前に下処理をしておきます。(虫がついている方が却ってオカヤドカリには安全だといえます)
拾回來的樹枝可能會有蟲子, 所以使用前要用以下的方法處理一下. (有說有蟲子附著的樹枝反而對陸寄居蟹安全)
鍋で煮れば確実でしょうが、そこまでしなくても、しばらく水に浸けておくだけで充分です。
樹枝放在鍋內煮肯定是好方法, 否則把樹枝放在水中浸一段時間已經足夠.
我が家では、たわしでこすり洗いした後、海水に1週間ほど浸けこみ、天日でよく乾燥させてから使用しています。
我是用擦子清洗後, 把樹枝浸在海水大約一星期, 然後放在陽光下等乾燥後使用.
塩味の効いた木の皮は、オカヤドカリのおやつにもなります。
沾了鹽味的樹皮, 也可以作為陸寄居蟹的小食.
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